金持ち大国や多国籍企業の都合で貸し付けられた途上国債務の帳消しを!
債務、世銀・IMF、ODA、南北問題など、翻訳モノを中心にテキトーにupします。
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ブラジルの神学者で解放の神学の提唱者
レオナルド・ボフ がコチャバンバ気候変動と地球の権利民衆会議について論考を書いています。 とってもわかりやすくて優しい感じがする文章です。 コチャバンバ会議にずっと関心があった人には 目新しい内容があるわけではないですが、ボフさんが書いているのというので ちょっとうれしいわたし。 スペ語原文は http://www.servicioskoinonia.org/boff/articulo.php?num=378 英語訳は http://other-news.info/index.php?p=3395 いつもどおり勝手訳ですので 転載引用の場合は原文に当たった上でそれぞれの方の責任で お願いします。 ------------ レオナルド・ボフ 「民衆の気候変動世界会議」 周知の通り、気候変動に関する国家間の世界会議が2009年12月コペンハーゲンで開催された。そこでは合意達成ができなかったが、それはこの会議が「生態系のロジック」ではなく「資本のロジック」で牛耳られていたからだ。
出席した国家代表や首長たちは、己が国民の真の利益、あるいは地球規模での利益より、自分たち自身の経済的利益の方に目が向いていた。
彼らには「“地球生命を絶やさないようこの惑星を浄化する”という、生態系が指し示す方針を実践すると、自分の稼ぎにどれほど影響があるか」ということだけが問題だった。考慮の対象は生命や地球という全体ではなく、各国の個別の利益だった。 生態系のロジックは集団的な利益に眼目を置く。 生態系のロジックとは「人と自然」や「生産・消費と地球の資源・機能の補給能力」の間の均衡を目指すものだからだ。 この均衡が崩されることで - そしてこれこそ、この何世紀かの資本主義的生産がなしてきたことなのだが - 予想しなかった影響(「外部性」といわれるもの)が生じている。 すなわち、自然の荒廃、深刻な社会的不正義、将来の世代が必要とするものに対する配慮の欠如、地球温暖化による不可逆的影響など、これらが行き着くところまで行けばすべてを滅亡させる可能性さえある。 コチャバンバ(ボリビア)ではまさにこの正反対を見ることができた:生態系と生命のロジックの高らかな賛歌である。 4月19日から23日まで「気候変動とマザーアースの権利に関する世界民衆サミット」が開催された。地球上のさまざまな人々の代表3万5500人が142カ国から参加した。 この会議では地球が「パチャママ(偉大なる母)」として中心的位置を占めた。 そして、地球の尊厳と権利、地球上の驚異的に多様なすべての生命(あらゆる人間中心主義の克服)、この惑星を脅威にさらすことなくわれわれが生きていくにはどのような生態系上の・社会的な・スピリチュアルな状況を作り出す責任を私たちみなが負っているのか、が中心テーマとなった。 全17のワーキンググループでは、コペンハーゲンとは正反対に、圧倒的賛同の元に合意が形成された。すべての参加者がその頭と心に生命への愛、パチャママへの愛を抱えていたからだ。パチャママと「私たちすべての人間は不可分であり、相互に支えあい、補い合う、スピリチュアルな関係を結んでいる」と最終文書には記されてる。 競争的な資本主義、進歩、飽くなき成長、自然と均衡を取り合うことへの敵視に代わって、「良い生のあり方」-これはアンデスの宇宙観の中心をなす - が人類に対する真のオルタナティブとして提唱された。 これは自分自身や他者、パチャママや自然のエネルギー、空気、大地、水、山々、動物、植物と調和して生きるという意味であり、精霊と神との調和の元に生きるということである。そしてこの生は、人間以外のものも含む全ての存在が不足なく満たされることを原則とした経済によって維持される。 会議では「マザーアース権利宣言」が起草された。 そこには、地球の: 生存し存続する権利、尊重される権利、人為的修正を免れ生命維持に必要な種々のサイクル・過程を持続させる権利、地球自らのアイデンティティを保ちつつ、地球内の、多様で相互に関係し合う存在との統合性を維持する権利、生命の源としての水の権利、きれいな大気の権利、地球全体として健康である権利、汚染を免れる権利、有害物質や放射能廃棄物を免れる権利、人間活動によって負わされた傷を即座にかつ全面的に回復する権利 が時代を先取りして記されている。 その他にも「気候と環境正義に関する国際法廷」の創設が計画されている。 この法廷は、汚染や気候変動を生じさせる作為・不作為や、「良い生のあり方」を保障する生態系への重大な攻撃を理由に、国家・企業・個人に対して予防措置を取り、判決を下し、制裁を与える司法権と拘束力を持つ。 民衆会議の内容が、今年11・12月にメキシコ・カンクンで開催される国際会議でも取り入れられるよう、民衆サミットの成果を国連に提出することが決議された。 このサミットが持つもっとも重要な意味は、民衆の中にある確信が育っていることである。 われわれはもはや生命や地球の尊厳を国家の首長に預けることはできない。彼らは資本主義ドグマの囚われ人なのだ。 悲しいかな、ブラジル政府はこの会議に一人の代表も送らなかった。現政府はこれからの生命を確かなものとすることよりも「成長の加速化」により関心があるらしい。 この民衆サミットは、全てのものの均衡を全てのものと共に実現する「バイオ文明」への道を、かなり明快に指し示している。 レオナルド・ボフ、神学者、地球憲章委員会委員 PR |
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