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金持ち大国や多国籍企業の都合で貸し付けられた途上国債務の帳消しを! 債務、世銀・IMF、ODA、南北問題など、翻訳モノを中心にテキトーにupします。

2017-08

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グローバル・ヴォイスという、世界中のブロガーをつないで、「今」を伝えるサイトが、
占拠運動の新方針「債務との戦い」を特集していましたので、
ハロウィーンということもあり(←関係ないけど)
訳してみました。

しかし、債務帳消し、支払い拒否、債務監査といった言葉
(←反グローバリゼーションの運動の中でも
債務問題は決してメジャーではなかった)が、
昔からの債務キャンペーナー以外の
ところで普通に出てくるようになったんですねえ。
感無量。

元のサイトは
http://globalvoicesonline.org/2012/10/27/occupy-movement-rallies-for-debt-strike-worldwide/

フランス語、英語、ギリシャ語で紹介されています。

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占拠運動、世界中で「債務ストライキ」を繰り広げる

Stanislas Jourdan(原文フランス語、英語訳文投稿10月27日)
(この記事はグローバル・ヴォイスの特別ジャンル#Occupy Worldwideの一部です)

“You are not a loan, you are not alone
(あなたは借金のカタじゃない、あなたは一人ではない)”
をスローガンに、
ウォール街占拠運動「債務をぶっ飛ばせ」グループは債務返済に反対する抵抗運動を盛り上げようとしている。
このキャンペーンは世界的な支持を受けており、一年前に誕生した抵抗運動を力強くよみがえらせた。

「債務をぶっ飛ばせ」ポスター



この運動の主な主張は、ウォール街占拠運動、真のデモクラシー・ナウ、15-M movementその他諸団体の共同声明に記されている。
その中で彼らは市民による債務監査を強く主張している。
「世界の金融機関よ、われわれが言うべきことはたったひとつ:私たちはあなたたちに何の借りもない」

住宅ローン、医療費の債務、学生ローン、クレジットカード債務から地方公共団体の債務にいたるまで、ありとあらゆる体裁をとる不公正債務との闘いが、世界中でますます勢いを増しつつある抵抗運動の新たなテーマだ。

すでに債務の不払いを呼びかけるいくつかのビデオがオンラインで出回っている。


運動はすでに世界中で広がっているが、動きの最先端は米国だ。そこで起こっているショッキングな事態は否定しようがない。“債務ストライキ”は実際にすでに起こっているのだ。
Nicholas Mirzoeffeは彼のブログにこう書いている:

「学生ローンの27%が不払いに陥っているが、その数はますます増えている。
米国全体の3分の1の住宅が、実際の資産価値をはるかに上回る1兆2千億ドルのローンに縛られている。
500万の住宅が強制執行され、さらに500万戸がその脅威にさらされている。
つまり、その家の持ち主がローン不払いあるいは支払い遅延に陥っているということだ。30万人が今年第一・四半期の信用報告書に加えて強制執行の知らせを受け取っている。
全住宅ローンの27%が深刻な返済遅延に陥っているが、皮肉なことにこの数値は少し改善されている。30万人以上が破産の憂き目を見た。
各世帯のクレジットカード債務の平均は2009年には1万7,936ドルであったものが、
今では1万4,336ドルに減っている。これは大量の返済停止が出たせいだ。
2010年、クレジットカード会社は、すべての債務の10%を帳消ししなくてはならなかった。」

以上の数値は衝撃的だ。しかし、どうやって個々人の支払い拒否 - これはしばしばやむを得ず選択される - を債務への集団的反逆へとつなげていくのか?

これこそが「債務をぶっ飛ばせ」キャンペーンの目指すところだ。
キャンペーンの公式HPには「債務対抗・行動マニュアル」まで載っている。
この総合的な100ページに及ぶ文書は多くの人に閲覧され、議論を呼んでいる。
このマニュアルでは、クレジットカードの借り越しについてどのように交渉するか、
学生ローンを返済しなかった場合のリスクから、自己破産申告する利益・不利益まで説明されている。
他の章では病気治療でたまった借金はどうすれば一番いいかのアドバイスも載っている。

それぞれの章で、銀行と金融システムの変遷の歴史が短く説明されており、金融システムのいびつさがよく理解できるように配慮されている。

たとえば、銀行と大学の連携については以下のように説明されている:
「2006年のニューヨーク市検察局の調査によると、融資を与える銀行と大学当局の仕事上の関係は「癒着」レベルにまで達している。
銀行は、大学の学生生活支援課がお膳立てした学生ローンの額に応じて、大学当局にキックバックを払っていた。
銀行は学生生活支援課職員に、全費用持ちカリブ海リゾート旅行まで提供した上に、給与まで支払った。」

「債務をぶっ飛ばせ」作戦は、特に一般の人々に、自分はたった一人で自分の借金に立ちむかってるんじゃないということを気づかせ、連帯を作り出すことを目指している。
「もしあなたが学生ローン不払いの瀬戸際に立たされているなら、自分はひとりじゃないことを思い出して。すでに400から500万の米国人がすでに支払いをやめているんだよ。」

11月15日、「債務をぶっ飛ばせ」キャンペーンは「ローリング・ジュビリー」という作戦開始を宣言する。
これは債務のない人が返済に押しつぶされている人の債務を合法的に買い上げるという互助ネットワークを作り出そうというアイディアだ。


(ポスター中の文面「ローリング・ジュビリーは助け合いによって債務者を解放する債務者のネットワークです。私たちは債務を1ドルにつき数ペニーで買い上げます。
そしてその債務の返済を求める代わりに、放棄するのです。
ジュビリーは11月15日に始まります。」)

ツイッターアカウント@Occupytheoryでは、
「@Occupytheory: 民衆による民衆の救済 #undebt #n15」
と投稿されている。

民衆救済に向けて進むには?

しかし、何人かの「債務打破」活動家は、連帯に向けての啓発と活動を超えて、より広範な提案をしている。彼らは現代版ジュビリー、つまり大規模な債務帳消しを提唱する。

オーストラリアの経済学者、スティーブ・キーンはこの案を、中央銀行が民間銀行に与えた巨額の支援(資産の買い上げ政策)にひっかけて「民衆のための量的緩和」策と呼ぶ。
彼は自分のHPでこの提案を以下のように説明している:

「現代のジュビリーでは、量的緩和政策同様に恣意的に金を作りだす。しかし、この金はまず第一に債務削減の目的で市民の銀行口座に振り込まれる。振り込まれた以上の借金を抱えるものは、債務を完全になくすことはできないが削減できる。一方で、債務のない人々は預金が増える。」

Fistfullproductionsがキーンへのインタビューをアップロードしている:


人類学者David Graeberはこの作戦の主な発案者の一人だ。
ウォール街占拠の初期の火付け役ともなったこのアナーキストは、2011年に“Debt: the first 5,000 years,(債務、その発生から5千年の歴史)“というキーとなる論考を発表している。
この中で、彼は債務の歴史を明らかにし、ジュビリー(債務帳消し)を主張している。ジュビリーは彼が著書で指摘しているように古代では非常に重要視された慣習だった。

占拠運動編纂の雑誌“Tidal”第三号で彼はこう主張している:

「間違いなく読者はこう反論するだろう。
『だけど、もし数兆ドルもの紙幣を印刷したら、とんでもないインフレが起こるんじゃないか?』と。
答えは、まあ、理論上はそうなるはずだ。しかし、どうもこの理論は欠陥があるようだ。
なぜならこれこそまさに今政府がやってることだからだ。
彼らは何兆ドルも印刷してきたが、これまでインフレらしい兆候は大して見当たらない。
(中略)
問題は、この策が役に立たなかったということだ。
経済も回り始めなかったし、インフレも起こらなかった。
まず何より、銀行はその金を投資にまわさなかった。
主に、その金を政府貸付に再度回すか、連邦準備に貯め込んだ。
連邦準備への預金金利は、同じ銀行が連邦準備から借り入れる際の金利よりはるかに高い。
だから結局、政府はお金を刷って銀行に上げたが、銀行はただその上に胡坐をかいていた。」

それなら、今、銀行にやっているお金をなぜ直接民衆に渡さないのか?
ここまで見てくれば、この提案がそうばかげたものでないことがわかってきただろう。

債務契約はどのような倫理の下におかれているのか?

経済政策としての合理性を超えて、占拠運動の活動家は、債務に関してしばしば引き合いに出される「借りたものは全額返すべき」という倫理観も完全に否定する。

The Occupied TimesのHPでMichael Richmondは以下のように書いている:

「返済することが何より大事だという、この債務に関する倫理観はどのようなものか?
われわれは債務者が犯罪者扱いされ、刑務所に入れられ、二度と消えない罪の烙印を押されたビクトリア朝時代に後戻りしつつある。
しかし、いまやすべての人になにかしらの借金があるのは、システムがその上で成り立っているからなのだ。金融セクター全体が助かるには、大衆の債務救済以外に道はない。」

「債務ストライキ」はどれくらい続くだろうか?
予測は難しいが、ウォール街占拠誕生から一年たって、この作戦をめぐる世界的な合意が運動の新局面の開始となっていることは間違いないようだ。
Astra TaylorはThe Nation電脳版9月5日のサイトで以下のように解説している:

「債務問題が占拠運動をつなぐ一種の結合組織の役割を果たす可能性があると、ますます多くの団体が感じ始めている。これまで共通の戦略(占拠)を取ることで団結していたが、これからは共通の問題(債務)をめぐって、あちこちで行われている取り組みがますます繋がっていくだろう」

同じサイトの別の記事では、David Greaberが債務は革命を引き起こすのではないかとまで述べている:
「占拠運動は具体的政策要求を出さないという方針を貫いたが、それは正しい選択だった。しかし、もし私が今日、政策要求を出すなら、まずできるだけ広範な債務帳消し、次に労働時間の大幅削減 - まあ、一日5時間、あるいは年5ヶ月の有給休暇 - だ。」

債務を攻撃することによって、占拠運動は、もはや現在のシステムから利益を受ける者、あるいはその道具(緊縮政策、銀行救済、中央銀行)だけでなく、システムの根幹そのものに攻撃を加えている。
占拠運動の方向転換は間違いなく野心的で、困難、かつ、格段に破壊的だ。
しかし、David Greaberとって、そんなことは問題ではない:

「もしこのような提案がとんでもない、あるいは想定外に思えるとしたら、それは単にわれわれのモノサシが矮小化されすぎて水平線が測れないというだけのことなのだ。」
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