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金持ち大国や多国籍企業の都合で貸し付けられた途上国債務の帳消しを! 債務、世銀・IMF、ODA、南北問題など、翻訳モノを中心にテキトーにupします。

2017-06

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コンゴ民主共和国(DRC):略奪と服従のモデル

エリック・トゥーサン/ダミアン・ミレー(1)
(CADTMー第三世界債務廃絶委員会)

コンゴ民主共和国は「国富の略奪」だとか「目に余る国家主権の喪失」だとか「汚い債務(odious debt)」などというややこしい概念を理解したい人にはぴったりのモデルケースだ。準備した2007年の予算案の決め方やアントワンヌ・ギゼンガ首相率いる政府の方向性を見ると、これまでCADTMや他の多くの社会運動が何年間も告発してきたことが実際、そのままに行われていることがよくわかる。

国会に提出された2007年予算案は、極めて新自由主義的な方向性を持ったもので、そこにはちゃんとした理由があった。コンゴの財務大臣Athanase Matenda Kyeluによると「この予算案はIMFとの合意に沿った物」だった。IMFが金融グローバリゼーションの尖兵で四半世紀に渡り反社会的政策を押し付け、それによって引き起こされた荒廃ゆえに全ての大陸の貧しい人々からは極めて評判が悪い、ということを私達は念頭に置いておかなくてはならない。

そして、国会はこの予算案を蹴ったのだ!6月14日、国会は予算を増額した修正案を採択したが、IMFはすぐさま反撃してきた。財務大臣によると、「IMF理事会は07年6月18日月曜日に理事会を開き、IMFがモニターしたマクロ経済安定化プログラムの進捗具合を検証しました。理事会は議会で進行している2007年修正予算法案の内容に懸念を表明し(中略)、予測収支額が大幅に増加しており、もはや2007年予算のために準備されたマクロ経済のフレームワークに対応していない」とのことだ。そして政府は、上院を介入させることでこの火の手を消すようIMFに指示された。これはいかに政府が、まるで主人に仕える奴隷のようにIMFとその債権国の前に跪いているのかを如実に表している。

6月23日、コンゴの財務と予算に関する大臣達はIMFのメッセージを携えて上院に向かった。コンゴの日刊紙Le Potentielが報じるところによると、「Matenda Kyeluは上院が2007年予算案を、特に国際通貨基金などの海外のパートナーの意向に添う形で修正してくれる事を期待していると述べた(2)。」作戦は成功した。6月29日、上院はコンゴの国家予算を「修正」した。では、この予算案のどこが問題なのだろうか?

まず第一に、総予算額が大変少ない。約24億ドルは米国がイラク占領に要する費用2週間分より少ない。どうしてこのような状況で、350万人の死者を出した二つの戦争で荒廃した国の再建が望めるだろうか?もうひとつ比較するなら、フランスはコンゴ民主共和国とほぼ同じ6千万の人口を持つが、その予算は5200億ドル、つまりコンゴの200倍である。DRCの底土は「地質学上のスキャンダル」ー鉱物資源の宝庫で、国土の農地は非常に肥沃であるにもかかわらず。

もう一つ、おもしろい比較を。DRCの予算はIMFの年間運営費をわずかに上回るぐらいしかない。そしてIMFの職員はたった2700人しかいないのだ!結局、コンゴの富が国家や国民ではなく、少数のクローニーか、IMFや大国がその利益を擁護する多国籍企業しか潤していない、というのが、恥ずべき真相である。

付け加えて、DRCの財源の大きな割合(50%!)が債務返済にまわされており、国家予算に占める割合は年々増え続けている。予算案を提出した時、コンゴの首相は「このような状況では、2007年以降、国家の幹部職や公務員、特に警察や軍隊の労働条件向上や、基本的に必要な投資強化に振り向ける国内資金を減らさざるをえない。」と述べた。結局、政府はIMFに強力にアドバイスされ、これらの優先されるべき投資と、この国の天然資源を奪い続ける豊かな債権者への債務返済とのうち、後者を選んだのだ。教育や医療に回される資金が極限まで減らされることは目に見えている。

この予算案がコンゴの人々の基礎的なヒューマンニーズを満たすつもりがまったくないことは明らかだ。それによって、この予算は同時に世界人権宣言やコンゴ憲法前文を含む、いくつかの根本的な憲章に違反している。

このような議論には全く無関心に、IMFとコンゴの追随者たちは「DRCがHIPC(重債務貧困国イニシアティブ)完了点に確実に到達するためのあらゆる機会を提供する(3)」ことを目的とした予算を打ち立てた。この、目論見の目的は、全く不人気な経済政策をDRCに押し付けることに他ならない。即ち、社会予算の削減、基礎的生産物への補助金撤廃、民営化、市場の解放と不平等を助長する税制の導入である。重債務貧困国を率いる者として、これで政府は本当に満足なのだろうか?

HIPCによるごく少額の債務帳消しは結局、独裁者モブツが様々な債権者とも共謀しながら(彼等もしっかり見返りを頂戴した)私腹を肥やすためにため込んだ「汚い債務(odious debts)」をロンダリングする役割をHIPCが果たしていることを覆い隠す。この債務は少しも民衆の利益にならなかったし、事実、返済されてはならない汚い債務なのだ。国際金融機関(まず第一にIMFと世界銀行)や、モブツ時代の首相であった現上院議長、レオン・ケンゴワ・ドンドのようなコンゴの政治家達はその債務に対する責任を取り、コンゴ国民への説明責任を果たすべきだ。DRCの社会運動が、この債務の合法的支払い拒否を求めて起こそうとしているコンゴ債務の監査だけが、唯一、前進を可能にする手段である。

[1] “Budget 2007: FMI s’inquiete, le gouvernement pour une revision”, in the
Congolese newspaper L’Avenir of 23 June 2007, www.groupelavenir.net/spip.php?
article12122

[2] “Budget 2007, cap sur le point d'achevement”, Le Potential, 23 June
2007, http://fr.allafrica.com/stories/200706230194.html

[3] Le Potential of 23 June.
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