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金持ち大国や多国籍企業の都合で貸し付けられた途上国債務の帳消しを! 債務、世銀・IMF、ODA、南北問題など、翻訳モノを中心にテキトーにupします。

2024-04

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以前、このブログでも「気候債務」の概念について紹介しました。

『ブランドなんか、いらない――搾取で巨大化する大企業の非情』のナオミ・クラインさんが、Rolling Stoneオンラインに、気候債務に関する論考を書いていたので、訳してみました。

クラインさんは、コペンハーゲンでの気候サミットと並行して開催される「クリマフォーラム09」の中で開かれる、ジュビリーサウス他のNGO合同主催による「気候債務に関するフォーラム」にも参加するそうです。

Climate Rageって、多分、「猛威を振るう気候」と「気候変動により引き起こされる激憤」の両方の意味を表してるんじゃないかと思います。

あと、多分英語のClaimate Changeのチェンジとレイジと、語呂合わせかも・・とかも思ったので、タイトルはそのままにしました。

原文
Rolling Stone

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追加です。

クラインさんはデモクラシー・ナウ!でも気候債務の話をしています。

Naomi Klein on Climate Debt: Why Rich Countries Should Pay Reparations To Poor Countries For The Climate Crisis.

ただ、どちらでもクラインさんが米国の温暖化対策に熱弁をふるう議員として
名前を挙げているジョン・ケリー上院議員は、
温暖化対策として原発産業により多くの補助金を出す法案を提出しています。

Truthout

Nuclear Power Daily

この辺、ご存知の上なのか・・・・
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クライメート・レイジ
ナオミ・クライン (2009年11月11日、Rolling Stone オンライン)

“地球を救う最後のチャンス”-何ヶ月かの間、12月初頭に開催されるコペンハーゲンの国連気候サミットはこのように称揚されていた。

192カ国の政府代表が地球の温度を壊滅的なレベル以下に抑えるため、遂に合意に達する。
オバマ政権の気候問題特命大使トッド・スターンは、今回のサミットは「昔のコミックによく出てきたみたいな、全地球共通の脅威に直面して、人類が団結するという気持ちを呼び起こします。今問題になっているのは隕石や宇宙人の侵略ではないけれど、地球やわれわれのコミュニティ、将来の世代に与えるダメージはそれと変わらないくらい大きいのです。」と述べていた。

それ以降、医療保険制度改革をめぐる終わりなきバトルが、大統領の気候変動に取り組むエネルギーを奪い取ってきた。石炭産業のロビイストと共同で起草された腰抜け気候法案さえ議会が承認できないうちに、コペンハーゲンの会議が始まってしまいそうである(11月11日現在)。

米国の政治家は「危機に立ち向かうスーパーヒーロー」の看板を取り下げて、いまや気候サミットで画期的な合意が達成できるという期待を押し下げるのに必死である。

これはただの一会議なのだ、と米国エネルギー長官、スティーブン・チュウは言う。「これでもう後がないというわけではない。」

政府への信頼はしぼんでいく一方だが、気候問題の活動家たちはコペンハーゲンを別のチャンスとして利用しようとし始めている。

政治の流れを、ビジネス寄りで中途半端な政策(カーボン・オフセットとか、排出権取引とか)から取り戻し、もっと効果的で常識にのっとった提言やアイディア - 汚染し続けるために新しい複雑な市場を作ったりするのではなく、石炭や石油をこのまま地下に眠らせておく方向に働く提言やアイディアを追求する。
史上最大の環境問題ギャザリングとなるこのサミットはそのための絶好の機会なのだ。

なかでも最も賢明で、最も有望であり - そして、言うまでもなく最も議論になりそうな - 提案は“気候債務”である。

これは豊かな国は貧しい国に気候変動を引き起こした賠償金を支払えというものである。
この主張はそのトーンと内容において、気候変動対策の政策に劇的な転換をもたらすものである。

米国の環境保護運動は、地球温暖化を差異を超越する方向で扱おうとする傾向がある。私たちはみなこの脆弱な青い地球を分かち合っている。だから私たちすべてが地球を救うために一緒に働く必要があるのだ、と。

しかし、“気候債務”の概念に賛意を称するラテン・アメリカとアフリカの政府は、気候危機を作り出した側(工業発展国)と、もっともひどい被害に苦しんでいる側(途上国)との残酷なまでの違いに焦点を当て、その差異を強調している。

世界銀行のチーフ・エコノミスト、ジャスティン・リンは数字を並べてあっさりと言う。
地球温暖化が引き起こす被害の「約75から80%は途上国が被っています。一方で途上国は温室効果ガスの3分の一しか放出してません。」

「気候債務」は、一体誰がそのツケを払うのか、という問題である。

この概念を主張する草の根の運動は、より過酷になる生態系に適応していくためのコスト - より強固な堤防を海岸線に建設することから、より高価だけどクリーンなテクノロジーへの転換にいたるまで - を負担する責任が、この危機を作り出した国々にはあると言う。

「これは私たちが“お願い”しなければならないものではありません。彼らは私たちに“負っている”のです。私たちは自分たちが作り出したわけではない危機に対応していかなければならないのですから。」とジュビリー・サウスのコーディネーター、リディ・ナクピルは主張する。

国際組織ジュビリー・サウスは“気候変動への賠償”を求めるデモを組織してきた。

「“気候債務”は、“援助する”とか“してもらう”というチャリティのレベルの問題ではないのです。」

ケニアのマサイ族はここ数年の旱魃で少なくとも500万頭の家畜を失った。
彼らを代表して政策提言活動をしているシャロン・ルーミエータはさらに手厳しい。

「マサイは四輪駆動車にも乗らないし、飛行機でバカンスに行ったりもしません。私たちが気候変動を引き起こしたわけではない、なのに、私たちは苦しんでいます。これは不正です。直ちに止めるべきです。」
気候債務の議論の出発点も、ほとんどの気候変動の議論と同じだ。すなわち、科学的根拠だ。

産業革命の前、大気中の二酸化炭素濃度 - 地球温暖化の主要原因 - は約280ppmだった。今日、その数値は387ppmに達している。これは安全限界値をはるかに上回る。

世界人口の20%以下しかいない工業化国が、現在気候を不安定にさせているすべての温室効果ガスの約75%を放出している。(地球人口のわずか5%しかいない米国だけで、すべての炭素ガスの25%を放出している。)

中国とインドも大量の二酸化炭素を放出させているが、論理的に言えば、彼らにはこの状況を打破する費用を同等に負担する責任はない。なぜならこれらの国は危機を生み出した過去200年にわたる汚染の蓄積に、ほんのちょっとしか加担していないからだ。

ラテン・アメリカでは左派の経済学者が、「何世紀にもわたる植民地化による土地強奪や資源搾取によって生じた“生態系債務(エコロジカル・デット)”を西側大国は南米大陸に負っている」と長らく主張してきたが、この“生態系債務(エコロジカル・デット)”の定義は明確ではなかった。

しかし、現在浮上している気候債務の議論ははるかに具体的である。比較的最近設置された研究機関が、誰が何をいつ放出したかの正確な数値を調べ上げてくれるおかげである。

「画期的なのは、ちゃんと数字でそれが見えることです。私たちはトン単位でCO2を測ってそれによるコストを割り出すことができます。」とOXFAMの気候問題上級アドヴァイザーのアントニオ・ヒルは言う。

それと同じくらい重要なのは、この概念が192カ国が批准した(米国を含む)国連気候変動枠組条約によって認められているということだ。

この枠組条約において、「歴史上、そして現在も世界で放出される温室効果ガスのほとんどは工業化国によるものである」と断言されているだけではなく、この問題解決のための手段は「平等原則に基づき、共同の、しかし差異のある責任に応じて」取られるべきであると主張されている。

賠償要求運動はFriends of the Earthからthe World Council of Churchesまで、さまざまな国際的大NGOの連合で進められている。これには気候学者や政治経済学者も参加しているが、その多くはこの呼びかけの中心となっている、非常に影響力のあるNGO、,第三世界ネットワークに繋がる人々である。

しかしごく最近まで、コペンハーゲンでの合意に気候債務の概念を組み込むべきだと主張する政府はなかった。変化が生じたのはこの6月、ボリビアの気候問題交渉団のリーダー、アンジェリカ・ナバロがドイツのボンで開催された国連気候会議で演壇に上がってからである。

黒いセーターというラフなスタイルで登壇した若干36歳のナバロは、会議室内の官僚や公務員のお仲間というより、むしろ外でたむろしているヒッピーのように見えた。

氷河の溶解がいかにボリビアの二大都市の水供給に脅威を与えているかを説明する最新の放出ガスに関する科学的論拠を織り交ぜながら、ナバロは、なぜ途上国が気候危機によって生じた巨額の賠償を要求できる立場にあるのかを訴えた。

「何百万という人々 - 小さい島の、後発開発途上国の、内陸国の、そしてブラジルやインドや中国や世界中の脆弱なコミュニティで暮らす人々 - が、自分たちが引き起こしたわけではない問題の影響で苦しんでいます。」

ナバロは満場の聴衆に向けて話した。

問題はますます過酷になる気候だけではない。ボリビアのような国は、もはや豊かな国々がかつて行ったように、安くて汚染を生み出すエネルギーを使って経済発展することはできない。なぜなら、それはただ危機を加速するだけだからだ。

しかし一方で貧しい国は、風力や太陽光といった再生可能エネルギーに転換するための莫大な投資資金をまかなうことができない。

豊かな国々は途上国が変動する気候に適応するための費用を負担すること、

途上国が「利用可能なスペースを大気中に作るために」豊かな国の排出量を劇的に減らすこと、

そして第三世界の国々が化石燃料の段階を飛び越して、ストレートにクリーンな代替エネルギーを使えるようにする費用を豊かな国が負担すること、である。

「私たちは、いつか将来私たちに必要な技術が与えられるだろうなどということを当てにして、正当に要求できるはずの大気中のスペースの公平なシェアを諦めることはできないし、決して諦めたりはしない。」

彼女のスピーチは世界中を奮い立たせた。

ここ数ヶ月、スリランカ、ベネズエラ、パラグアイ、マレーシアといった国の政府が気候債務の概念を認めている。

240以上の環境保護団体や開発NGOが、豊かな国は気候債務を払うべきだという声明に署名し、49の世界の後発開発国は、一致団結した交渉団としてこの要求をコペンハーゲンで突きつけようとしている。

「もし私たちが今後の十年間で温暖化ガスの排出を減らそうと思うなら、歴史上かつてなかったほどの大量の動員を行わなくてはなりません。」とスピーチの最後にナバロは宣言した。

「地球のためのマーシャルプランが必要です。それによって史上最大規模の資金と技術の移転を行うのです。どの国においても、確実に温室効果ガスの排出を減らしながら人々の生活を向上できるような技術を根付かせる必要があります。私たちにはわずか10年ほどしか残されていないのです。」
この十年は大変高価なものにつくだろう。

世界銀行は途上国が気候変動によって被る被害額(旱魃や洪水による穀物被害から、蚊が大量発生する沼地によるマラリアの蔓延など、すべてを含む)は、毎年1千億ドルに上るだろうと試算している。

それに加えて、国連の研究者たちによると再生可能エネルギーへの移行はさらに高価だ。今後十年間にわたり毎年6千億ドルが必要になる。

しかし、公共の資金を世界でも最も富裕な金融機関に回してやっただけの最近の銀行救済とは違って、気候債務のために使われるお金はこの地球全体を救うのに不可欠な地球環境の変換の起爆剤になるかもしれない。

成功の見込みが高く、最も興味深い事例は、現在進行中のエクアドルのヤスニ国立公園保護運動である。

この広範なアマゾンの熱帯雨林地帯には、いくつかの先住民族と信じられないくらい多様な希少生物が住んでいる。この雨林地帯の2.5エーカーに、北米全体に匹敵する数の種類に樹木が生えているのだ。

問題は、この生命が繁茂する雨林の地価に、時価70億ドルに相当する8億5千万バレルの原油が眠っていることだ。この石油を燃やし、そしてそのために熱帯雨林を伐採すれば、それによって新たに5億4700万トンの二酸化炭素が大気中に放出される。

二年前、エクアドルの中道左派の大統領ラファエル・コレアは、石油輸出国の大統領が到底口にしないようなことを言い出した。

自分は石油を採掘しないでおきたい。そして、豊かな国々はエクアドル(国民の半数が貧困層)に、炭素を大気中に放出しない対価を払うべきだ、と。

これは「歴史上、そして現在も、とんでもなく不均衡な割合で放出されている温室効果ガスが引き起こしている被害への賠償なのだ。」

彼は全額払えといってるわけではない。たった半分の額だ。そして彼はその金のほとんどを、エクアドルが太陽光や地熱といった代替エネルギー源へと移行するために使うと公約している。

主にはヤスニの自然の美しさもあって、この計画は幅広い国際的支持を集めている。

ドイツはすでに13年間に渡り毎年7千万ドルを寄付すると発表し、いくつかのヨーロッパの国々も関心を表明している。もしヤスニが救われれば、これは気候債務が単にもっと援助をほしいために作り出された策略ではないことを現実に示すことになるだろう。

これは現在私たちが実施している政策より、気候危機の解決策として信頼できるものである。「この取り組みをなんとしても成功させなければなりません。私たちは他の国々のモデルとなれると思います。」とアマゾン・ウォッチのアトッサ・ソルタニは言う。

もし豊かな国が気候債務を支払うなら、ほかにもグリーンな取り組みが他にも山のように実現できる、と活動家は指摘する。

インドでは、バイオマスと太陽光を組み合わせたミニ発電設備が、現在電気なしで暮らしている4億の人々に低炭素の電気を提供できるだろう。

カイロやマニラのような都市では、一群の貧しい“スカベンジャー”たちが、本来だったらごみ集積場か焼却炉で温暖化を加速するはずのごみの80%集めることで、このような事態を防いでくれている。気候債務の金からこの人たちへの財政支援ができるだろう。

より大きな規模では、途上国中の石炭火力を、既存のテクノロジーを使ってより効率のよい設備へと転換できる。これによって温室効果ガスの排出を3分の1以上減らすことができるのである。

しかし、気候債務を実効性のあるものにするには、現在の国際援助の枠組みとは切り離して行わなくてはいけない、とこの概念を主張する人たちは言う。

気候変動のための資金に、既存の援助プログラム、たとえば初等教育とかHIV予防などの資金が流用されてはならない。

さらに、この資金は融資ではなく、贈与でなくてはならない。債務こそは途上国がもっとも御免被りたいものだからだ。

付け加えて、この資金は世界銀行とかUSAIDといった、“ブラックリストメンバー”によってコントロールされてはならない。

彼らはあまりにしばしば、西側のアジェンダに基づいたプロジェクトを押し付ける。この資金は、その使途に関して途上国も直接モノが言える国連気候会議の枠組みの中で管理されるべきである。

このようなことが保証されない限り、賠償には意味がない。そしてこの賠償を認めない限り、コペンハーゲンの気候交渉は物別れに終わりそうだ。

目下のところ、米国と他の西側諸国は、インドや中国といった途上国と勝者なしのチキンゲーム(a lose-lose game of chicken)を争っている。

西側諸国は、途上国が排出量を減らしかつ国際的モニタリングを受け入れない限り自分たちも排出量を減らさない、と言う。
途上国は、豊かな国がまず最初に排出量を減らし、かつ、途上国が気候変動に適用し、クリーンエネルギーに転換するための費用を渋々でもちゃんと援助しない限り今の路線を変えることはない。

「資金提供なければ交渉なし。」これは南アフリカの環境関係の政府高官の言葉である。
「もし必要とあらば」、アフリカ連合を代表するエチオピアのメレス・ゼナウィ首相は言う。「私たちは席を蹴って出て行く。」

かつてオバマ大統領は気候債務の根拠となる原則を認めていた。

「そう、前世紀にわれわれの気候へのダメージのほとんどを引き起こした先進国には、率先して(解決に当たる)責任がある」と彼は9月の国連でのスピーチで述べている。

「われわれにはこれらの途上国が気候変動の影響に適応し、低炭素型の開発を遂行するのに必要な資金面ならびに技術面での支援を行う責任がある。」

しかし、コペンハーゲンが近づいた今、米国は、まるで過去200年間の過剰排出などなかったとでも言いたげな態度である。

米国の気候交渉団代表のトッド・スターンは、中国とアフリカによる「先進国は気候変動対策に毎年4000億ドルを提供しろ」という要求を「まったく非現実的で」「現状からかけ離れている」と鼻であしらっている。

しかも彼は代わりの数値を交渉の場に出していない。

EUは220億ドルを寄付すると申し出ている。

米国の交渉団は、気候変動にかかる費用負担は義務などではない、払いたい物好きは払えばいい、という見方を明確にした上で、継続的に“資金提供の約束会合”を繰り返していけば気候債務相当の資金が出るだろうとまで提案している。

しかし、高価だからと気候変動に対する資金投入を避けるなら、結局はより高くつくことになるのだ。

米国の軍事・諜報機関は今、地球温暖化は国家安全保障の脅威になると考え始めている。海面が上昇し、旱魃が広がれば、食料と水を求める争いが世界の最貧国の多くで激化するだろう。

前中央作戦軍の司令官、アントニー・ジニー将軍率いる海軍分析センターの2007年の研究には、これらの地域は「不安定化、反政府暴動や軍閥により、流血の地」になるだろうと書かれている。

2003年のペンタゴンのレポートは、飢えと紛争から逃げ出した何百という気候難民を阻止するために、米国と他の富裕国は「自国の周囲に防衛のための要塞を築く」ことになるだろうと予測している。

われわれ自身が世界に押し付けた危機から自分たちを守るために、ハイテク装備の要塞を建設することが倫理的にどうか、という問題は別にしても、このような囲い込みや資源戦争が安いものにはならないことだけは明らかだろう。

しかも私たちがこの気候債務を-しかも早急に-支払わない限り、私たちは猛威を振るう気候のさなかに生きることになるかもしれないのだ。

「個人的には、私たちが排出するガスのツケを払わされている国々の代表団の怒りがふつふつとたぎり始めている音がすでに聞こえてきています。」

ジョン・ケリー上院議員は最近こう意見陳述した。

「私自身の経験から言えます。
これは現実で、しかも蔓延している。この怒りが、どのように危険で、憎悪に燃えた反アメリカ主義に結晶し、共有されていくか、想像に難くありません。これもまた脅威です。
覚えておいてください。気候変動に一番責任のないところ、その被害を抑える備えが最もないところが、最悪の被害を受けることになるのです。」

煎じ詰めれば、これこそが気候債務の主張である。

途上国にはすでに、侵略し、現地政府を覆し、資源を奪い取る北側の隣人たちにうんざりくる理由を山のように抱えていた。

しかし今回、気候上の災厄を回避するためのほんのわずかな犠牲までも豊かな世界に住む人々が拒否したことで、怒りが噴出した。かつてこれほどまでに政治的激高を引き起こした問題はなかった。

バングラデシュで、モルジブ諸島で、ボリビアで、北極で、私たちがばら撒いた気候汚染物質が直接の原因となって生活すべてを破壊している-なのに私たちはそれを続けているのだ。

(米国の)国境の外からは、気候変動は、トッド・スターンが想像したような、隕石の衝突やインベーダーの地球侵略の様には見えていない。これは豊かなものが貧しいものに仕掛けてきた長く静かな戦争にしか見えない。それゆえに、コペンハーゲンで何が起ころうと、貧しいものたちは彼らの正当な賠償を要求し続けるだろう。

「これは豊かな国々が自分たちの引き起こした被害の責任を取るかどうかという問題なのです。」
最近、気候債務の主張を支持するように方針を転換したグループのひとつ、アクションエイドUSAの政策アナリスト、イレイナ・ソロモンは言う。
「このお金は気候変動の被害を受けた貧しいコミュニティのものです。これは彼らに対する補償なのです。」

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